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051:【受験生向け】弁理士試験に独学で合格した話①「導入編」

このブログも無事に50回のエントリーを迎えましたので、これまでとは違う話をしてみたいと思います。お題は、「弁理士試験に独学で合格した話」です。文字通り、どうやって資格試験を突破したのかという、実体験のお話になります。

目次


  • そもそも弁理士って何者なのか
  • 普通は予備校に通うのに・・・?
  • 独学で受かるのは超人か凡人か
  • 独学合格したノウハウは今でも通用するのか

そもそも弁理士って何者なのか


のっけからなんですが、悲しきかな、「弁理士」の知名度の低さは士業界隈でもトップクラスではないかと思います。あえて書きませんが、違う職業と間違われることが多く、あるあるの説明をした先生も多いのだろうと思います。

そんな超地味(!)な弁理士という職業ですが、その歴史は古く、1899年の「特許代理業者登録規則」が起源とされ、実は120年以上の歴史を誇る、れっきとした国家資格です。余談ですが、古くは「辨理士」と記載していた時代もあったようです。今でも、弁理士バッジの裏には「辨理士章」と書かれています(合格して登録されたら見てみてください)。

弁理士というのは国家資格ですから、お察しの通り「弁理士法」という法律が定められていて、これが我々の独占業務なりの根拠法令ということになります。そして、弁理士法第1条には、弁理士にどのような使命が与えられているかが書かれています。

弁理士は、知的財産(略)に関する専門家として、知的財産権(略)の適正な保護及び利用の促進その他の知的財産に係る制度の適正な運用に寄与し、もって経済及び産業の発展に資することを使命とする。

弁理士法第1条

弁理士バッジは菊花と五三桐がモチーフですので、ぴったりのイメージではないでしょうか。

普通は予備校に通うのに・・・?


さて、弁理士試験に限らず、このような国家試験というものを目指す場合、多くの場合、資格試験予備校に通われます。実際、同期合格の弁理士や、先輩後輩の弁理士とお話しすることがあっても、まず100%予備校に通って合格されています。

こうした中、独学合格したという話をすると、物珍しそうな目で見られることになります。

資格試験予備校のサイトを見る限り、1年合格コースが設けられているようです。このことからすると、どうやら予備校に通うと、早ければ1年で合格できる人はいるようです(全員が1年で合格できるわけではありませんので)。しかし、資格試験予備校はボランティアではありませんので、それ相応の費用がかかることになります。

一方の独学の場合、合格は不可能ではないにしろ、一般的には合格までに時間がかかってしまうと言われています。このため、将来的な機会損失(つまり働ける年数が1年経るだけで将来の見込み収入が減る)ということで、予備校の方がいいのではないかという論調も見受けられます。しかし、僕は訳あって独学とすることにしました。

僕自身、アンチ予備校というわけではありませんが、独学で後悔したことはありませんし、別に合格が遅かったとも感じていません。結局、どちらが正解ということでもないでしょうし、スタイルや境遇・予算に照らして、行きたい人は行けばいいと思っています。ただ、口にするたびに奇異な目で見られる独学合格者が何をしてきたのか、どう受かったのかというのは、興味ある人には気になることかと思いますので、一度まとめてみようかと思った次第です。

独学で受かるのは超人か凡人か


念のため断りを入れておくと、僕が超人的な頭脳の持ち主かというと、決してそうではありません。高校時代は偏差値50に至らないところでしたし、大学受験時代も、センター試験直前の全国模試までずっと偏差値50くらいをうろうろしていました。あまりこういうことを書いてもいいことはありませんが、偏差値50というのは、まさに平均値ということですから、どちらかといえば凡人なのだろうと自分では思っています。

きっと超人であれば、あっという間に独学で合格してしまうのでしょうし、予備校を活用して、まさに1年であっさり受かってしまうのかもしれません。

ですが、自称凡人が、どうやって難関と言われる弁理士試験に独学で合格したのか、というのは、ご興味を持たれるテーマかと思います。少し恥も晒しながら、出し惜しみせずに書き連ねていきたいと思います。

独学合格したノウハウは今でも通用するのか


もっとも、僕が弁理士試験に合格したのは2013年(平成25年)ですので、今とは若干、試験制度も変わっています。しかし、この方法(と言うと途端に情報商材っぽいですが)で、弁理士試験のみならず、弁理士の特定侵害訴訟代理付記試験(弁理士だけが受けられる訴訟代理のための試験)にも合格していますし、弁理士試験に合格する前には宅建と行政書士試験、公務員試験にも合格しています。全て、資格試験予備校には通っていません。

恐らくは資格試験に向けた勉強の本質的な部分は変わらないでしょうから、多少古い経験談でも、これから弁理士試験を志そうという方のお役には立つのではないかと思う次第です。

今回は、導入のお話ということで、自己紹介のようになってしまいましたが、次回以降、現行の制度に照らして、当時のお話と、今だったらどうするかという点を、少しずつ掘り下げていきたいと思います。


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